私が初めて「仏教」の話を聞いたのは大学時代であった。
母校・大谷大学では新入生全員が「人間学」という授業を受けることになる。
私の担当教官は木越康先生であった。後に学長となる。
木越 康 教授 KIGOSHI Yasushi | 大谷大学
私のクラスは史学科と文学科の混合クラスで寺院子弟はほぼおらず(ちなみに私は寺院子弟ではない)、おそらく、法事以外で「仏教」を聞く機会はほとんどが無かったと思う。
開口一番、
「みんなはアンパンマンを知っていますね?」
あ、アンパンマン!?
アンパンマンと宗教??仏教??
冒頭だけで私だけではなく、クラス全員が「??」と同時に引き込まれたと思う。
アンパンマンの登場キャラに
悪人としてバイキンマンがいる。ただ、完全に悪でもない。
善人としてアンパンマンがいる。ただ、完全に善ともいえない。
ただ一人、縁次第で善悪どちらにもなるキャラがいる。
その名も「ロールパンナ」
木越先生曰く、ロールパンナが「人間」なんだと。
善人でも悪人でもない。
「縁」次第でどちらにでもなり、どちらでもない。
つまり、何者でもない。それが人間なんだと話されていたと思う。
ただし、学生当時はアンパンマンの話をされたことが強烈な印象であって、その印象だけが記憶にある。